当院はてんかん診療を得意としています。気軽にご相談ください。

公立能登総合病院、珠洲市総合病院、敦賀市立病院など

脳波判読医もしています。

2013年は富山県医師会、ガイドヘルパー講習会、七尾市医師会で

2014年はガイドヘルパー講習会で

2016年はガイドヘルパー講習会と金城短期大学で

2017年はガイドヘルパー講習会で

2019年はガイドヘルパー講習会で


てんかんのお話をさせていただきました。


脳波検査について

脳の電気活動を検査します。痛くはありません。

覚醒から睡眠までを検査します。

この間、光、音刺激、過呼吸刺激などをおこないます。

少なくとも、検査時間は30分以上かかります。

覚醒時だけの検査だと充分な情報が得られないことがあります。

検査当日は眠れるように寝不足気味で来院されるとよいでしょう。


眠れない方には眠くなるお薬を飲んで頂きます。
それでも眠れない方には同意があれば注射を追加することもできます。

検査の後に洗髪できます。


 検査結果は検査終了後にご希望があればコピーしてお渡しいたします。
               


         小児のけいれん

目次

1)    けいれん時の対応

2)    緊急を要する時

3)    けいれんの観察について

4)    けいれんを起こす病気 :てんかんについては別に詳しい説明があります。

5)    脳炎、脳症、髄膜炎  

6) 熱性けいれん

7)    中毒、ひきつけを起こしやすくする薬物

8)    無害なけいれん




1)けいれん時の対応

   = まず、落ち着いてください。=

  無理に制止したりせず、危険防止に努めてください。

1)      周囲の危険物を取り除いてください。又は、なるべく早くに

安全な場所に移してください。

2)      けいれんが治まりかけたら、顔を横に向けてください。

呼吸を楽にし、物を吐いても気管に入らなくするためです。

3)      舌を咬みそうだからといって、閉じている口を無理に開けて

物を入れないで下さい。窒息や口内の怪我の元になります。

4)      体をゆすったり、顔をたたいたりしないで下さい。

かえって発作が長引きます。



2)緊急を要するけいれん

けいれんが15分以上続いたり、反復しておこるとき。

5分以上続く時は長引く可能性が増しますので直ぐに医療機関に連絡ください。

15分以上はけいれん重積状態なので危険です。

病院が遠ければ、
救急車を呼んでください。

その他 意識の回復が遅い、嘔吐を繰り返す。


3)発作中に注意して観察する点

1)      体のどの部分からどのような型で始まりましたか?

2)      どのくらいの時間続きましたか?

3)      意識はありましたか?目はどちらかに偏っていましたか?

白目をむいていましたか?

4)      顔面または口唇にチアノーゼ(青藍色)はありましたか?

5)      発作を起こす前に、激しく泣いた、点滅する光を見た等

その他、なにか変わった様子はなかったですか?

ビデオカメラで記録して持参されるとたいへん参考になります!!


 4)けいれんの原因

1)      熱性けいれん

2)      てんかん :  詳しく知りたい方は右をクリックください てんかん

3)      泣き入りひきつけ

4)      チック、自慰

5)      入眠期ミオクローヌス、夜驚症

6)      ヒステリー、過換気症候群

7)      髄膜炎、脳炎、脳症

8)      内分泌、代謝障害(低血糖症、電解質異常)

9)      中毒

10)脳外科的疾患(頭部外傷、脳血管障害、脳腫瘍など)

11)循環器疾患(不整脈など)

12)低酸素性血症、窒息

13)その他

    5)中枢神経系感染を疑わせる所見


                        すぐに受診ください!!

 1)髄膜刺激症状(おむつ換え時に下肢を持ち上げると嫌がる。

  うなずかせる
と嫌がる。)

 2)嘔吐、大泉門膨隆

 3)意識障害の遷延(1時間以上)

 4)部分発作の遷延

 5)24時間以内に発作を反復

 6)発熱後24時間以上経ってから「ひきつけ」の出現

 7)1歳以下の乳児

   6)熱性けいれん

 発熱に伴って起きるけいれんで、生後3月から5歳ごろまで

 に大部分が発症してピークは1歳代にある。  

 発作症状は、
全身硬直、間代けいれんが多いが、

 脱力、一点凝視などけいれん
を起こさないこともある。

 日本人では約8−10%の小児にみられる。

 大部分は発熱後24時間以内にけいれんを起こします。

 何度(半年に4−5回以上)も起こすとき、発作が部分的、

 持続時間が長いは場合はダイアップ座薬により予防することも選択肢の一つです。

 熱性けいれんは単純型と複雑型に分けられる。

 複雑型の一部はてんかんに移行する。

       熱性けいれんの分類

1)      複雑型 : 15分以上持続する発作。

         24時間以内の再発する発作。

         焦点性発作など。

2)      単純型 : 上記でない、短時間(おおくは2分以内)

         で全身性のけいれん発作。

熱性けいれんがてんかんに移行する危険性の判断は

                 以下の3点の内2つ以上あれば医師に相談してください。

1) 知的遅れがあるとか脳に障害がある。

2) 発作が部分発作、発作時間が15分以上、24時間以内に繰り返す。

3) 両親同胞にてんかんの家族歴がある。


 7)中毒とひきつけを起こしやすくする薬物

青梅、ニコチン、エタノール、銀杏 、テオフィリン(喘息に使用)

ニューキノロン系抗生剤 : オゼックス バクシダール オラペネム トスキサシンなど 肺炎 中等症以上の中耳炎などに処方  
アセトアミノフェン以外の解熱鎮痛剤
ニューキノロン併用でもっと悪くなる : 
ロキソニン ボルタレンなど

抗ヒスタミン薬(風邪やアレルギー性鼻炎の時。アトピーの痒み止めなど)


以下に抗ヒスタミン薬の脳への移行度を示します。
抗ヒスタミンを使用するときには
低年齢の子供や痙攣のおこしやすい人には
「非鎮静性」=脳移行度の低い薬剤を使いましょう。


8)無害なけいれん

憤怒けいれん,
入眠時のミオクローヌス ,身震い発作など