日本脳炎の予防注射について
日本脳炎は今でも世界で広く発病しています。
予防注射をしていないと将来発病の危険があります。
罹ってしまうと重大な後遺症が残ります。
できるだけ注射で予防しておくことをお勧めします。
日本人の35−55歳くらいで抗体が低いことが知られていて
この年代から散発的に発病がみられています。
将来、ここ数年の混乱で予防注射を受けられなかった年齢層からの
発病が懸念されます。
ようやく、受けられなかった人も順次公費負担で接種できるようになりました。
接種券が送られてきたら、忘れないうちに早めに接種ください。
日本脳炎資料(下の図)
日本脳炎の分布
左;日本脳炎抗体保有率、乳幼児と熟年者で低いことを示す。
右;日本脳炎発症者、西日本で多いことを示す。
詳しくは右をクリックください。http://idsc.nih.go.jp/disease/JEncephalitis/index.html
Hib(インフルエンザ桿菌)ワクチンについて
インフルエンザ桿菌感染による乳幼児の細菌性髄膜炎は、
初期診断や治療が難しいため古くからワクチンの必要性が議論され、
1980年代後半には欧米を中心に
予防効果が高いHibワクチンが導入された。
米国では、このワクチンによる定期予防接種の導入により、
Hib罹患率が100分の1にまで減少した実績を持つ。
さらに1998年、世界保健機関(WHO)が
Hibワクチンの乳児への定期接種を推奨する声明を出したことから、
現在では世界100カ国以上で使用されるようになり、
世界的に見ればHib感染症はまれな疾患となっている。
しかし、日本では毎年、
5歳未満の人口10万人当たり少なくとも8.6〜8.9人がHib感染による
細菌性髄膜炎に罹患していると推定されている。
Hibによる細菌性髄膜炎は予後が悪く、罹患児の5%が死亡し、
25%に聴覚障害やてんかんなどの後遺症が生じる。
さらに最近は、Hibの薬剤耐性化が急速に進み、
Hib感染症がさらに難治化する傾向にある。
Hibワクチン公費負担以降、重症感染症が激減しました。
以上は日経メディカルより改編
インフルエンザ桿菌とインフルエンザウイルスは全く別の病原体です。
プレべナー;小児の侵襲性肺炎球菌感染症を予防するワクチン
肺炎球菌は小児における中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、肺炎、敗血症、
細菌性髄膜炎の主要な起因菌です。
Hib(インフルエンザ桿菌)と並び、ぜひ予防しておきたい 感染症です。
対象は2か月から9歳以下です。
1歳以下は3回 1−2歳は2回 2歳以上は1回。
汗や唾液からも伝染することがあるB型肝炎
血液以外からも伝染することが判ってきた。
集団生活では他人の唾液や汗に晒されることが多く、
ウイルスを持って症状のない人(キャリア)からの
感染の危険が高くなります。
特にアトピー性皮膚炎の人は皮膚の防御機構が悪いので感染しやすい。
また咬みつき事象でも感染の危険が高くなります。
B型肝炎は年少ほどキャリアになりやすく、
一旦キャリアになると
将来、肝硬変や肝臓がんに進展する危険が大変高くなる。
年少ほど予防注射の効果が高く、0歳では100%抗体がつきますが、
大人になるほど免疫がつき難くなります。